連結詞(連詞)は、2つの言葉をつなげて主述を形成するための単語で、英語ではいわゆる「be動詞」です。ツワナ語を学習しているとツワナ語の「be動詞」ってなんやろかみたいに思うことが多いです。「呼応・コンコード」(Subject Maker)がそれに当たるのかなと考えるのですがそうではないです。
この文のコンコードは「o」ですが、be動詞の役割ではないですね。動詞「ile」(yaの過去形)がすでにあるのでbe動詞は不要です。
この文の「E」はコンコードではなく、「これ」という指示代名詞です。直後に「monatle」という形容詞が来ています。be動詞は無いですね。
このBe動詞がない違和感は英語に長けている人ほど違和感を感じるのではないでしょうか。ツワナ語にはbe動詞に当たるものは無いと考えて良いようですがツワナ語でもbe動詞のような連結詞に近い役割をする単語があります。それは「go nna/ntse」です。ただし、いつもgo nna/ntseがbe動詞のように使えるというわけでもなく、むしろ時々しか使えないようです。
呼応・コンコード + nna/ntse 名詞/形容詞
人ではない、「物」に対しては「nna」の最初のnが取り除かれて「na」になります。そして「nna」は過去形の「ntse」となることがありますが、現在のことを表すことでもntseを使うことがあります。
人を表現するのは次のような構文です。
主語 + 呼応・コンコード + 名詞/形容詞
否定にするには、gaをつけます、
主語 + ga + 呼応・コンコード + 名詞/形容詞
人以外のものの説明をするときは次の構文です。
Ke + 名詞/形容詞
「Ke」って「I」ちゃうんケ?と思うでしょうが、「I」も「Ke」、「It」「those」も「Ke」なんです。
否定文にするには「ga」を前につけますが、物のときは「ke」が「se」になります。
Ga se + 名詞/形容詞
疑問文にする際には順序が入れ替わります。
主語(名詞) + ke + 疑問詞?
現在形
Ke + 名詞/形容詞
否定文
Ga se + 名詞/形容詞
疑問文
ツワナ語の「na le」(To have)は実は連結詞的用法だそうです。 「na le」の「na」は「go nna」の省略形だそうです。そして、「le」は「with」です。 なので、「to have」を表現する「na le」は2語で構成されているのです。
これらの文章は実際には次のように「be with」となるのが直訳ですが、英語にするときに「to have」とされることが多いです。
この理解は、時々出てくる変なツワナ語のセンテンスを理解するのに役立ちます。
否定形は「le」がなくなります。
なんと、赴任中に幾度となく使う、Ga ke na Madi.Ke na le Madi.にはこういう文法が存在したのですね! 帰国後5年後の真実!(帰国して5年経過した時点でこれをようやく更新しています)。
過去完了の表現もleを抜いて、naがneになるそうです(ツワナ語に過去完了があったなんて!!)
ツワナ語には多くの「to be」の表現があるそうですが、多くは単語に含まれており、あまり「be動詞」を意識する必要はないようです。